クエリとは

 クエリは、テーブルに記録された生のデータに基づいてデータの抽出や集計を行い、必要なデータを取得するためのモノ(オブジェクト)です。
 データシートビューで見た場合、テーブルクエリの見た目はほとんど同じであるものの、クエリには基本的に生のデータを記録するという機能はありません。
 データの抽出や集計にあたっては、抽出条件の設定のほか、関数やグループ化と呼ばれる機能を用いることができます。Excelにも似たような機能がありますのでたいして変わりないように思われますが、特に強力なのは複数のテーブルを(共通する列に基づき)結びつけて(結合して)値を取り出す機能です。ExcelだとVLOOKUP関数などを多用しなければならないところですが、3つ以上のテーブルを結合するような複雑なケースでも簡単に必要なデータを取得することができます。

 通常、データの抽出や集計を行うクエリは選択クエリというものですが、クエリにもいくつか種類があり、クエリの内容を新しいテーブルとして複製することができるクエリ(テーブル作成クエリ)、既存のテーブルの内容を一括して書き換えることができるクエリ(更新クエリ)、といったようにさまざまな機能を持つクエリもあります。
 ただ、基本となるのは選択クエリであり、選択クエリによって思い通りのデータ抽出ができなければ、その他のクエリの活用もおぼつきません。以降ではまず選択クエリについて説明し、その他のクエリは後で補足していくこととします。

 Accessにおいてテーブルとクエリは車の両輪といえる存在です。テーブルを上手に作ることができても、クエリにより必要なデータを取り出し活用することができなければ意味がありません。テーブルの設定とクエリによるデータの活用は並行して学習していく必要があります。