先の節で少し例を見てみましたが、SELECT文はデータの抽出を行うための文で、SQLの中で最も使用頻度の高いものです。
対象となるテーブル(クエリ)を指定するFROM句、並べ替えを行うためのORDER BY句など、関連する各種の句と併用することで複雑なデータの抽出や集計が可能となりますので、これらの句とともに紹介していきます。
SELECT文とFROM句
まず、このような社員テーブルから、SQLを記入してデータを抽出することを考えてみましょう。
SQLの記入の仕方ですが、まずSQLクエリデザインの画面で右クリックし「SQLビュー」を選択します。
そして現れたウインドウにSQLを記していきます。
テーブル(クエリ)からデータを抽出するには最低限2つの節が必要となります。1つは抽出する列を指定するSELECT文であり、もう1つは対象となるテーブル(クエリ)を指定するFROM句です。
よって、SELECT文を使った最も簡単なSQLの例は次のようなものとなります。
SELECT 氏名 FROM 社員テーブル;
※改行は必要ありません。1行で記入しても大丈夫です。
これを実行する(データシートビューで開く)と、このようにデータを得ることができます。
また、複数の列を抽出する場合は、列名をカンマ(,)でつないでいきます。
例としては次のようになります。
SELECT 社員番号, 氏名, 住所 FROM 社員テーブル;
このSQLを実行することにより、次のようなデータを取得することができます。
さて、多数の列を一つ一つ指定していくのはなかなか手間がかかりますが、アスタリスク(*)によりすべての列を指定することもできます。
SELECT * FROM 社員テーブル;
データシートビューです。